『君のことが好きだから』『ひこうき雲』PV

まず、アンダーガールズによる『君のことが好きだから』のPVについて。
冒頭に寸劇が無いという点を除いては、『言い訳Maybe』PVに肩を並べるほどのクオリティ。
映像の色合いやコントラストも似ているし、制服がリボンタイである辺りも、どことなくデジャヴュ。
大将・高城亜樹さんを中心として、彼女の脇を指原莉乃さん・仁藤萌乃さん・松井玲奈さんらが固め、さらに彼女たちを後ろから多田愛佳さんと奥真奈美さんがバックアップするという体制でPVは進行していきます。
全員にダンス衣装でのリップシーンがあるのは、見る方にとっても嬉しいです。
プール清掃の場面では、色も動きも爽やか過ぎて泣きたくなりました。
こちらはほとんどのシーンでスローモーションが用いられており、「過ぎ去るのがもったいない青春」といった印象が鮮やかに表現されています。
菊地あやかさんの表情の作り方に隠れベテランの風格を感じた。
メガネをかけた松井さんは、THE優等生or学級委員長。
制服姿に雨が降るという点から見ると、SCANDALの『少女S』が土と野焼きの匂いがしそうであるのに対し、『君のことが好きだから』は塩素の匂いと草いきれが漂ってきそうな印象を受けました。


続いて、シアターガールズによる『ひこうき雲』PVですが。
室内です。屋内です。人工照明です。
でも何だか内から輝いて見えるメンバーたち。
シングル選抜・アンダーガールズに次ぐシアターガールズは、悪い言い方をすれば3軍。
落ちこぼれだとか寄せ集めだとか言われたりしていますが、そんな悲壮感を振り払うかのように旋回する無数の赤いスカーフ。
見て下さい、イントロの増田有華さんのはち切れんばかりの笑顔を。
シアターガールズは決して落ちこぼれではありません、とわかめが恥ずかしげは主張したい。
選抜とアンダーガールズが撮影だロケだと出かけて行き、はたまた通常の公演でも外部仕事だ何だとメンバーがちょいちょい欠けている現状。
出かけるメンバーに代わって、AKB48の原点である劇場の留守を守るシアターガールズ。
ひこうき雲』という楽曲も、他の2曲が書き下ろしであるのに対し、元はチームAの劇場での公演楽曲。
そのような意味において、シアターガールズは今後のAKB48にとって鍵となる集団といえるのではないでしょうか。
シングルに収録された3曲の中では『ひこうき雲』が最も好きです。